今日は前回の続き…
「みんなと同じで浅い」俺たちはどう戦えばいいのか?
まず、自分が凡人である事を認めよう。
普通に育ち、普通に努力をし、普通に世の中の問題やコンテンツに興味を持ち
人よりちょっとメディア、ジャーナリズムやコンテンツに興味が強いあなた。
でもそれは多くの同じ志を持つ就活生の中で言うと「普通」の問題意識、興味なのだ。
でもたとえ人と似たような社会やコンテンツへの興味、問題意識だったとしても
「なぜ、それに興味を持ったのか?」
「あなたはどんな視点でその問題やコンテンツを捉えているのか」
には個性が光る。
そこにはあなたが生きてきたたった一つの人生の時間、物語、エピソード、事実
いわば「あなたしか持っていない事実や視点」はどこかにないだろうか?
そこをまずしっかりと掘り下げ見つけてみよう。
いわば
「人と同じテーマだけど、深い」
を目指すのだ。
その視点の掘り下げに成功した例が、
ペン森OBの作文「異論」。
この年、新聞記者志望の学生の多くは「外国人技能実習生」の問題に飛びついた。
しかしその視点の多くは、テレビで見た、新聞で読んだなどの聞きかじった情報で
「外国人技能実習生はかわいそうだ」「日本はひどい」という議論に終始していた。
けれど、この作文を書いたIさんは、見る、読むだけでなく自分で外国人技能実習生が働いている現場に飛び込んだ。
インドネシア人の実習生とともに一緒に極寒の海で働いた。
最初は技能が付くとは思えない単純作業をさせられる現状にもちろん憤った。
しかし、雇用主の漁師さんに話を聞くと別の側面が見えてくる(以下引用)
「そんなことはどの漁師も知っているよ。でも彼らの国との漁業設備の差は月とすっぽん。技術を教えたところで意味はあるのかな」。
ハッとさせられた。単純労働をさせる背景には、どうせ技能を教えても活かされないというあきらめがあったのだ。
技能実習生の労働環境について、世間では雇用者のせいとばかりに非難する声も多い。
しかし、現場で話を聞くと木村さんのように雇用者側には異論があることに気付かされる。
つまり単純に「外国人技能実習生」がかわいそうなことが問題なのではなく、
雇用主とのミスマッチングが起こっているということが問題であるという深さまで到達しているのだ。
入り口がジャーナリスト志望者がみんな飛びつく「外国人技能実習生」というテーマであっても、
現場に飛び込み、現場の話を聞き、雇用主に投げかけることで8割の凡百な人々にはない深い視点を獲得している。
Iさんは年明け早々に日経新聞に内定したが、これだけ深い視点を持っていればさもあらん、と思います。
作文ではなく自己PRでも志望動機でも同じ。
たとえ人と同じようなテーマだとしても「あなたしか持っていない事実や視点」を見つける。
見つからなければ見つけに現場に飛び込む、人と話す。
そうすることで凡百の就活生と差別化できる「人と同じだけど深い」話はできるはずだ。
次回はそもそもエントリーシートとは何か?どう書くべきものなのか?を話していきたい。
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